予算特別委員会

予算総括質疑全文 (平成29年予算特別委員会)

早川太郎 質問。

「つなぐプロジェクト、早川太郎でございます。今回は3点、区長並びに教育長に質問、提案させていただきます。

まず初めに、行財政基盤の強化について伺います。
29年度予算案は、28年度に続き2年連続で区政史上最高額の予算案となっています。予算にかかわる資料や5日間の委員会審議における答弁などから平成29年度の台東区の財政状況を分析してみると、歳入では主要収入源である特別区民税は前年度当初予算に比べ約6億3,000万円の増となっていますが、ふるさと納税の影響額が3億5,000万円と、2年前の決算額約3,400万円と比べて10倍以上の減額見込みとなっており、ふるさと納税における今後の減収懸念が高まっています。
また、地方消費税交付金では、対前年度1,300万円の増で、約54億3,000万円となっておりますが、消費税増税が区財政に与える影響は増税分の約19億8,000万円に対して、区が支払う消費税や法人住民税の国税化などの影響でマイナス4億円となっており、平成31年10月の税率改定以降にはさらに国税化が強化される可能性も高く、今後はマイナス分が大幅に増加する可能性が高いのではないでしょうか。
さらに特別区交付金は企業収益の減収などを見込んで7億円の減収見込みとなっており、利子割、配当割、そして株式等譲渡所得割などの都区財政調整の当初フレームを参考とした交付金は、軒並み大幅な減額を見込んでいます。都は29年度における企業業績の低下を見込んでおり、今まで好調であった企業収益の悪化がもたらす影響は、個人の消費や所得にタイムラグを持ちながら影響し、区財政を苦しめていく要因となり得るのではないかとの懸念が大きくなっています。国庫支出金や都支出金は増額しているものの、助成事業が増加していることが要因であり、結果、基金の取り崩しは前年に比べ、約2億4,000万円増の20億3,000万円を活用せざるを得ない状況となっています。
歳出面を見てみると、蔵前小学校の改築で17億円、保育施設誘致で8億円などの増額で、投資的経費は当初予算ベースではありますが、2年間でほぼ倍額の105億円、行政計画上の老朽化対策事業では対前年度10億円増の約30億円が計上されていて、施設保全計画で試算された保全整備費の年平均額28.4億円を少し上回る額となっています。施設保全は必ず実施していかなくてはならない事業であり、今後とも多額な経費がかなりの期間、必要となります。また、子育て支援対策では子ども・子育て支援新制度にかかわる総事業費はとうとう100億円を突破し、114億円となりました。新制度開始前の26年度決算額と比べると、総事業費の47億円の増額、その114億円のうち保育園、幼稚園などのランニングコストは約78億円かかっていて、その78億円のうち国や都などの補助金や保育料などの収入を差し引いた一般財源からの支出が約54億円となってしまい、26年度決算額と比べれば12億も増額となっています。
29年度までの施設整備数を維持していくと、毎年度78億円がかかっていくということであり、保育施設の需要が高まる中、待機児童ゼロを目指すならさらなる増設が必要であり、保育園、幼稚園などのランニングコストはさらにふえていくことになるでしょう。それに加え、子供の人口増加に伴い、学校施設の整備、子ども医療費助成など、子育て支援経費は今後さらに上昇が予想されます。そのほかにも心身障害者福祉費では子供たちが対象の児童発達支援や放課後などのデイサービス、高校卒業後の支援サービスの利用者増が想定され、対前年度当初予算比で1億円強の増額となっていて、約48億円、高齢者対策における特別養護老人ホーム施設の再整備や介護予防事業の拡充、耐震化・不燃化などの防災対策など、多額な費用が見込まれる課題は多数あります。
また、29年度予算の特徴であるまちづくりもインフラ整備を伴うことから、将来的には多額な経費がかかっていくことでしょう。今定例会で提出された補正予算案において、基金を約33億円積み増したことなどにより、基金残高は約426億円となっていて、しっかりと基金を積み立てておりますし、情報システムのクラウド化は5年間で10億円の経費削減との試算、省エネ化推進の区有施設のLED化は6年間で約10億円の費用を必要としますが、平成40年で黒字になり、以後毎年1億円の経費削減になるとの試算もありました。どちらも将来のランニングコスト削減に多大に寄与する事業であり、これら事業を区の一般財源でも行っていくということも大変評価しておりますが、行財政基盤の強化に向けた取り組みは引き続きしっかりと行っていかなくてはなりません。
海外に目を向けてみれば、アメリカのトランプ政権発足による政策転換やイギリスのEU離脱、中国の景気減速懸念など、日本の経済に多大な影響を与える海外の不安要素は増加しており、我が国の経済状況は先行き不透明感が増しています。台東区においても29年度予算案を分析してみれば、将来的な財政状況悪化への兆しが見受けられ、ますます予断を許さない状況となってきていると言わざるを得ません。景気が悪化し、歳入が増加していかなくても、今後も子育て、高齢者、障害者などへの対応は充実していかなくてはなりませんし、施設保全も実施していかなくてはならない。耐震化・不燃化など命を守る施策はさらに充実していかなくてはなりません。
そういう状況下にあっては、歳出を大幅に減少させることは大変難しい時代となってきています。基金にしてもリーマンショック以降、景気低迷による減収の影響などで22年度から24年度の3年間で当初予算では約110億円の基金を活用し、財源対策を行わなければなりませんでした。今までの財政健全化への取り組みであるシーリングの導入や、既存の歳入の確保策だけでは対応し切れない時代になってきているのではないかと思います。
そのときに備え、今こそ他都市で既に実施しているインターネットを通じての特定事業の資金調達手法であるクラウドファンディングや、福祉や子育てなどの政策目的別に設置する基金への寄附を呼びかける目的別寄附金などのふるさと納税制度、そして行政サービスを民間のNPOなどに委託し、民間の投資家から調達した資金をもとに事業を行い、成果を達成した場合に行政から投資家に配当を支払うソーシャル・インパクト・ボンドなど、新たな行政手法の検討をしっかりと行っていくべきと考えますし、やる気やノウハウのある団体と協働しながら行政サービスの充実を図っていく協働提案事業も着実に育成していくことが重要です。将来的な財政状況の悪化に備え、新たな手法なども含め、行財政基盤の強化に向けた取り組みをしっかりと検討していくべきと考えますが、区長の所見を伺います。」

区長 答弁。

「早川委員のご質問にお答えいたします。
平成29年度予算では、歳入において企業収益の減少などの要因により特別区交付金の減などを見込んでおります。また、歳出においては子育て支援や高齢者、障害者への福祉サービス、区有施設の維持保全への対応など、さまざまな行政需要が増加傾向にあり、委員と同様、区財政は予断を許さない状況にあると認識をしております。
区では、これまでも使用料等の見直しや低利用、未利用の区有財産の活用、事務事業や管理的経費の見直しなどにより歳入、歳出の両面で行財政基盤の強化を図ってまいりました。早川委員ご指摘の将来的な財政状況の変化に対応するための新たな取り組みについても検討が必要であると考えております。今後も区民の皆様が安心して住み続けられるよう、より強固な行財政基盤の確立に向け取り組んでまいります。」

早川太郎 質問。

「区長が今、検討が必要であるとのご答弁をいただきましたので、ぜひともしっかりと検討を開始していただきたいと要望して、次の質問に移らせていただきます。

次に、就学前教育・保育施設の整備について伺います。
平成27年度に子ども・子育て支援新制度が始まり、保育の該当要件が、保育に欠けるから、保育を必要とするに大きく変更され、ここ2年間で保護者や地域の方々の保育施設に対するイメージも変化し、子育て支援のサービスメニューは充実が図られています。新制度の内容が着実に浸透しつつある中で、就学前教育・保育に対するニーズが明らかに変化してきているのではないかと思えるデータがあらわれ始めています。
第4回定例会の区民文教委員会で、29年度の区立幼稚園・認定こども園の募集状況についての報告がありました。その報告によれば、区立幼稚園の3歳児の定員266人に対して、1次申し込みの応募人数は169人と大幅な定員割れになっています。26年度に臨時でクラス数をふやさないと対応できないというくらい応募が多かった時期に比べると、びっくりするような結果でした。3歳児人口に対しての1次申込者比率は新制度が始まる前の26年度と比較すると5ポイントも下がっていて、12.9%まで落ちています。
一方、保育施設は3歳児人口に対しての保育ニーズの比率は26年度から12ポイントも上がっており、50%近くまで上昇しています。そのニーズに対応するため区が補助している認可外や認可保育施設の保育定員を3歳児では134名もふやして581名としています。しかし、3歳児の保育ニーズがふえただけでなく、ニーズの高かったゼロから2歳児の保育施設整備を充実した結果、29年度では乳児保育園や小規模保育所などを卒園する方で、最終的に入園先が決まらない方が今年度は生じるものとの答弁もあるとおり、3歳児の保育施設は十分に整備し切れておりません。待機児童ゼロを目指すには今後もゼロから2歳児の保育施設の整備が必須となってきますし、将来における3歳の壁は大変な課題となってきています。
3歳児の公立施設としては、そのほかにこども園の短時間保育がありますが、こども園の短時間保育では26年度から変わらず1次申込者で定員を常にオーバーしており、幼稚園ニーズが減少する中、高ニーズの状態を続けています。昨年11月に行ったこども園への入園申込者に対するアンケート調査によれば、こども園を選択した理由で最も多かった項目は、給食で63.6%、預かり保育は41.1%となっており、今回のアンケート結果に限って言えば、給食や預かり保育などのサービスを重視している姿がうかがえるとの答弁がありました。
人口推計によれば、台東区は今後とも転入などによる人口増加を見込んでおりますし、国も一億総活躍社会を掲げ、女性がさらに活躍できる社会の実現に向けて力を注いでいくことでしょう。今後も保育ニーズは高まっていく可能性が高いのではないでしょうか。そのニーズに対応するための保育施設の新設には多大な経費が必要です。ちなみに、新制度を見据えて26年度から実施した保育施設などの誘致、開設するためのイニシャルコストは約23億円もかかっていますし、さらに保育施設の場所確保も容易ではなく、現に予算を計上しても整備できない状況があらわれ始めています。待機児童対策は喫緊の課題であり、そのニーズに対応した早急な整備は必須でありますが、国や都においては少子高齢化が進行していて、台東区においてもゼロから4歳児は平成32年には減少に向かっていくとの将来推計もあり、施設整備は将来を見据えた検討も必要となってきています。
これらの状況を鑑みると、既存施設の有効活用も考える時期に来ているのではないかと言わざるを得ません。もしこのまま区立幼稚園のニーズ低下に歯どめがかからないようならば、維持できない施設も出てくるのではとの懸念もありますし、審議の中では認定こども園は幼稚園教育要領と保育所保育指針を踏まえた教育・保育が行われているほか、地域における子育て支援の場としての機能も持っており、入園した子供たちや保護者だけでなく、未就園児を持つ保護者にとってもメリットのある施設としての認識が広がっているとの答弁もありました。
であるならば、例えば給食の手配をどうするかという課題はありますが、区立の幼稚園に無認可保育機能を追加し、公営の3から5歳児に特化したこども園にしてみるとか、現在の区立の保育園を3から5歳児だけとして、その年代の定員数を増加させ、連携園制度をしっかりと整えた上で、ゼロから2歳児は小規模であるために不動産が見つけやすく、職員数が少ないので人材確保がしやすい、そしてより家庭的な環境が提供できる小規模保育施設をふやす対応など、就学前教育・保育施設の整備については現在の施設の変更も含めて検討すべきではないかと考えます。
前回のニーズ調査は新制度が始まる前のもので、現状では実態とかなり乖離してしまっているのは明らかです。29年度は基本構想を作成するための人口推計などの各種データを整備していくものと考えますが、それとあわせて保護者のニーズをしっかりと把握し、計画的に各施設の整備、活用をしていく必要があると考えます。将来を見据え、今後どのように子供のための施設整備を進めていくつもりなのか、教育長の所見を伺います。」

教育長 答弁。

 「ご質問にお答えをさせていただきます。
保護者の就学前教育・保育施設の選択に当たりましては、幼児教育共通カリキュラム「小さな芽」による就学前教育・保育を基本とした公立、私立、こども園、幼稚園、保育園のそれぞれのよさを生かした教育・保育内容について保護者の十分な理解をいただき、それぞれの家庭に合った選び方をしていただくことが重要であると考えております。そのためにこれまでもそれぞれの園の教育・保育内容の充実等を図りつつ、バランスのとれた整備を進めてきたところでございます。
就学前教育・保育のニーズにつきましては、単年度の応募状況や、単に施設の形態だけではかるものではなく、それぞれの施設の教育・保育内容に対する保護者の方の考え方もございますので、将来を見据えた施設整備につきましては今後の新たな人口推計等も踏まえ、子ども・子育て支援新制度実施後のニーズとして的確に把握した上で検討してまいります。」

早川委員 質問。

「今ご答弁いただきまして、ニーズを単年度の応募状況だけではかるものではないとのご答弁、まさにそのとおりだと思っていますが、区立幼稚園のニーズ、先ほども申し上げましたとおり、人口比率では5年間で5ポイント落ちているというデータもありますし、24年度に作成された台東区就学前教育・保育のあり方についての提言の中にも、保護者のニーズの多様化への対応の中には、既存施設の活用を対応策として記載もしています。
あと、ニーズを的確に把握した上でとの答弁もありました。新制度前と今ではやはりニーズは変わってきていると思いますので、その辺もしっかりと把握していただいて、検討を進めていただきたいと要望して、次の質問に移らせていただきます。

最後に、窓口サービスの向上について伺います。
区役所にとって窓口とは、区民の方々が行政に接する一番多い機会であることから、区民サービスへの満足度をリアルに印象づける場所となっているのではないでしょうか。平成16年に区民部が作成した窓口サービス向上推進委員会報告書の中にも、区民に最も身近な行政として区民福祉の向上を目指している区役所は、そのほとんどの業務が窓口業務であると言っても過言ではないとの記載もあるほどです。多様化する区民ニーズに的確に応え、誰もがわかりやすく利用しやすい窓口体制の構築は、台東区にとって永遠の課題なのかもしれません。
5日間の審議の中で、窓口についての現状を伺ったところ、幾つかの課題が見えてきたように思います。例えば1階の窓口業務の構成について、現在、1階の窓口構成は、税証明などの税務関係、転出入などの住民記録事務、住民票や戸籍の証明発行事務、そして戸籍届け出の受け付け事務となっています。台東区における転出入の件数は外国人登録制度が廃止された平成24年度と27年度を比べると、転入については5,214件の増加、転出についても5,510件も増加しているとの答弁がありました。転出入だけで3年間で1万件を超える増加件数となっています。その3年間での1階窓口の処理件数を伺ったところ、総件数では2万1,178件もふえているとの答弁がありました。
その転出入などのライフイベントにかかわる窓口対応には、国民健康保険と子育て関係があり、国民健康保険や介護保険の手続は1階の戸籍住民サービス課でも行っていますが、子育て関係の手続が必要な方には子育て・若者支援課を案内している状況だそうです。人口推計によれば、今後もマンションなどの建設に伴う転入により人口が増加するとのことであり、ライフイベントにかかわる窓口件数は増加していくことでしょう。であるならば、1階で行われている税務関係は3階の税務課へ一元化し、そのかわりに児童手当、子どもの医療費助成などの給付事業を1階へ移行する。ライフイベントに伴う手続が全てそろい、利用者の手続の関連性と動線を配慮した窓口配置により利便性が向上します。また、ベビーカーや子供連れでのエレベーター利用の負担を軽減できるといったメリットもあります。そういった配置転換も検討すべきではないでしょうか。
住宅系の窓口である5階についても、以前、区民の方に、区の住宅関係の助成制度を受けようと役所に来たが、所管がいろいろと分かれていて、さらにさまざまな助成制度があるので、どの制度を活用できるのか大変わかりにくかったとのご指摘をいただきました。27年度に発行している住宅総合ガイドブックは区が実施している住宅などに関しての助成や融資などを掲載していますが、全てを網羅しているわけではありません。主なものを掲載しているだけで、相談業務を含めて13課55事業もあるそうです。それら事業には、併用可能なものもあればそうでないものもあり、利用者が利用者自身で全ての事業を把握し、最適な事業を選択することは容易なことではありません。住宅関係の助成・融資事業については、不燃化・耐震化などの防災対策や高齢者、子育て、空き家対策など、区が進めているまちづくりを推進する上で大変重要なものばかりです。
来年度より地区整備課に住まいの共同化と安心建替え支援が事業移管され、建てかえ関係の助成制度の多くが1つの課に集約されることとなったことは評価しておりますが、まだ改善の余地があるのかなと思っています。これら事業をより有効に活用していただくために、利用者にとって最適な事業を案内することができる住宅コンシェルジュ機能を住宅課の窓口に追加すべきとも考えます。
また、豊島区などでは高齢者の窓口体制として、高齢者福祉サービス相談、介護保険認定申請、後期高齢者医療制度の事務を一つのブースで対応する担当者入れかえ型高齢者総合相談窓口を実施しています。区民は座ったまま各部署の担当職員が入れかわり、複数手続を行うことができるようになっているそうです。庁舎内に無線LANが整備され、タブレット端末が活用可能となれば、現在の台東区においても対応可能になるのではないでしょうか。
窓口サービスの向上については、29年度予算で外国人在住者もふえていることから、外国人対応としてタブレット端末の配置の充実を行ったことは大変評価しています。情報化推進計画の中でも電子申請の対象手続拡大などの対応で窓口業務の軽減を図っていくとの記載もあり、利便性の向上や待ち時間の軽減など今後も取り組みを進めていくと思っていますが、窓口サービスの向上についての抜本的な取り組みは庁内のレイアウト変更を伴うことも多いので、庁舎改築などのときに合わせて行われることが多いようですが、台東区では庁舎の老朽化対策も終了したばかりであり、そういった機会に合わせて行うということになると、当分先のことになってしまいます。今後とも転出入はふえていくことになると思われますし、将来推計によれば人口もおよそ30年はふえ続けるとなっています。結果として、今よりも確実に窓口業務の件数はふえていくことになるでしょう。誰もがわかりやすく、利用しやすい窓口体制の構築に向けて、待ち時間の軽減や二重待ちの解消、動線の短縮、相談の効率化、活用しやすい環境整備など、今までの所管ごとに分かれた検討ではなく、全庁的な視点での検討を行うべきと考えます。
そこで、まずは窓口担当所管で構成する窓口改善検討会を設置し、定期的に窓口業務にかかわる研修や課題の確認、情報の共有などを行い、窓口力の向上に努めるべきと考えますが、窓口サービスの向上に向けての今後の取り組みについて区長の所見を伺います。」

区長 答弁。

 「ご質問にお答えいたします。
多く区民が利用する窓口は、区の顔であり、その機能の強化や利便性の向上に努めることは、区としての基本姿勢であります。これまで機能強化を図るための組織改正や区民の快適な来庁環境を整備するためのレイアウトの変更、在住外国人向けのクラウド型ビデオ通訳サービスの導入などを行ってまいりました。今後も来庁者の適切な案内誘導や待ち時間の短縮などを図るため、早川委員ご提案の趣旨につきましては窓口部署の連携により課題の把握や情報の共有に努め、窓口サービスの向上に取り組んでまいります。」

早川太郎

「本当に窓口サービスの向上、基本的にはどこまでいっても多分完成ということはないと思うので、その辺しっかりやっていただきたいなと思っております。
今回の3点の質問は、次年度からすぐに改善を実施してほしいというよりも、近い将来を見据え、しっかりと検討を始めてほしいというものを選んで3点質問、提案をさせていただきました。真摯に受けとめていただきたいと強く要望いたします。29年度予算案については先ほども述べましたが、情報システムのクラウド化や区有施設のLED化、めぐりんの車両購入など、将来のランニングコスト削減に多大に寄与する事業を積極的に行っていることや、ICT技術を積極的に取り入れていること、さらには指定管理者制度の債務負担行為の実施などです。

我が会派としては評価できる点も多く、つなぐプロジェクトとしては予算案に賛成したいと思います。行政計画事業の予算上の達成率が83%との答弁もありましたが、よりよい台東区実現のためしっかりと事業の執行を行っていただきたいと強く要望し、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。」

予算総括質疑全文 (平成26年予算特別委員会)

早川太郎 質問

「たいとうフロンティア政調会長、早川太郎でございます。長時間の審議となっておりますが、私が予算特別委員会総括質問のトリでございますので、大きく4点伺わせていただきますが、区長、教育長におかれましては最後まで気を抜かず明快なご答弁をいただけることをお願いして、質問に入らせていただきます。

まず初めに、歳入の確保について伺います。

委員会審議の中で、歳入確保に向けての取り組みについて伺うと、収入率アップに向けての収入未済対策委員会と広告収入などのアップを図るための広告事業等推進会議などを立ち上げ、歳入確保に向けての全庁的な取り組みを行っているとの答弁をいただきました。これらの取り組みにより26年度一般会計予算案では新たな歳入の充実を図るものとして3事業、約1,600万円が計上されています。また、区民税の増収については口座振替勧奨など地道な収入未済対策の効果も出てきており、さらに行政経営推進プランの中にある国と補助金の有効活用についても耐震への国庫補助金について有効活用を行ったとの答弁もありました。

しかしながら、歳入確保に向けては、これら取り組みに加えて主要一般財源であり、区の収入の約16%を占める区民税の増収に向けての取り組みが必要だと考えます。区においても収入率のアップのほか、住環境整備による新たな世代の呼び込み、既存区民の税収アップのための観光、中小企業支援などなど、これまでも区民税増収につながる取り組みを進めてきていることとは認識しております。

しかし、区民税の増収対策には施策を実施してから効果が出てくるまでにはタイムラグが発生します。これら施策を満遍なくやっていくというよりも、例えばこの3年間はこの施策に力を入れようといった集中と選択も必要なのではないでしょうか。

答弁の中でも、現状の試算では消費税増税における地方交付税の増収分より住民税国税化への影響による特別交付金の減額や区が支払う消費税分のほうが大きくなるとの答弁もありました。より国税化への強化が強まれば、ますます区の財政に与える影響は大きくなります。君塚委員の質問でも財政状況は依然として厳しいので、今後とも規律ある財政運営を行ってほしいと求めておりますが、私も同感であります。

しかし、厳しい財政状況にあっても、今まさに必要なものには十分な予算措置をとっていかなくてはならないとも思っています。そのためにも歳入の確保に向けた検討をしっかりと行っていかなくてはならないのではないでしょうか。歳入確保に向けての取り組みを今後どのように進めていくのか、区長のご所見を伺います。」

区長 答弁

「早川委員のご質問にお答えいたします。

区では基本構想に基づく長期総合計画、行政計画をより効率的、効果的に実施していくため、平成17年3月に行政経営の推進に向けた基本的な考え方と具体的な取り組みを示す行政経営推進プランを策定いたしました。その後、3度にわたるプランの改定等を行いながら社会情勢の変化による新たな行政需要や行財政制度の変更に適切に対応したさまざまな取り組みを実施してまいりました。26年度は長期総合計画の策定に合わせて本プランも改定いたします。改定に当たりましては新たな長期総合計画を円滑に実施していくため、歳入確保の観点も含め、取り組み項目を十分に検討し、行政経営の一層の推進を図ってまいります。また、特別区民税については、「にぎわい いきいき したまち台東」の実現に向けて住環境の整備や中小企業支援など、さまざまな施策を総合的に推進していくことでその増収を図ってまいります。」

早川太郎 質問

「歳入確保の観点も含めて取り組み項目を十分検討していただけるということですので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。本当に歳入確保、これから大事だと思いますので、ぜひ区長には頑張っていただきたいと思います。

次に、省エネ対策について伺います。

先ほど申し上げた、今まさに必要なものには十分な予算措置をとっていかなくてはならないと申し上げましたが、その必要なものの中には省エネ対策の推進が含まれていると私は考えています。先ほど小髙委員も原発について触れましたが、私は原発依存からの脱却を早期に実現するための体制を一刻も早く実現していかなくてならないと考えています。原発依存を脱却していくためには供給量をふやすための再生可能エネルギーの推進、ピーク時の需要量に対応するための蓄電技術の開発、そして需要量自体を抑えるための省エネ機器の推進が必要です。これら取り組みを国家として着実に推進していただきたいと切に願っております。この中で台東区としてできることは何か、それはできる限り電力使用量を減らしていく、再生可能エネルギーの活用をふやしていく取り組みを積極的に推進していくことだと思っています。省エネ対策については、髙森委員からの基本質問での答弁で、26年度において全庁的な省エネ対策を積極的に推進していくとの答弁もありましたので、委員会審議の中で確認させていただきました。

助成事業については、26年度から集合住宅へのLED助成や断熱効果の高いものへの助成など助成内容を充実、また我が社の省エネチャレンジなどもエコアドバイザーへの制度に25年度より変更するなど、省エネ推進に向けて努力していることは評価しています。しかし、予算措置としては25年度に比べ微増、もっと積極的な予算を計上していただけると思っておりましたし、所管が普及に向けて努力していただけると思っていたので、正直、物足りなさを感じます。

区有施設については、予算編成に向けて機器の新規購入、買いかえに当たってはエネルギー効率の高い製品を選択するよう、環境課長からの通達を行ったとの答弁がありました。本庁舎改修に関しては省エネ対策の目標値を決め、しっかり行っていることは評価しています。しかし、震災の影響による電力料金の値上がり前である23年度と比較すると、本庁舎などの対応を行っていても予算額で1億4,000万円も増額しています。区有施設で電力使用量の一番大きい街路灯では昨年の決算が、1年当たりの電気料がこれまでの街路灯1台、1万8,000円弱、省電力型の街路灯では9,000円強であるとの答弁もありました。

省電力型の電気料が半分になるにもかかわらず、省電力灯への取り組みは長期総合計画目標事業量、年660基に対して昨年同様320基分しか予算計上されていません。区有施設への省エネ機器推進のためにエコアドバイザーなどの活用による費用対効果についての試算を伺うことを提案した昨年の決算特別委員会総括質問では、費用対効果の試算については26年度に予定している実行計画の改定の中で調査・積算し、その結果を踏まえ、対応していくとの答弁もいただいております。早期に試算を行い、省エネ推進を区民に奨励している台東区としてしっかりとした対応をお願いしたいと思います。省エネ推進を長期総合計画において最重要課題と位置づけ、省エネ施策推進に向けた取り組みをさらに充実させていくべきと考えますが、区長のご所見を伺います。」

区長 答弁

「ご質問にお答えいたします。

私は、省エネルギー対策は持続可能な地域社会の実現を図る施策であり、光熱水費の抑制においても重要なものと認識いたしております。区では省エネ対策を推進するため、施設の新設や改修時において長期的な費用対効果を見据えて省エネ設備、機器の導入を進めております。さらに平成26年度においては、省エネ設備の先行導入による費用対効果の試算を実施いたします。また、区民、事業者向けの助成制度につきましても、より効果の高いものに対象を広げるなど、さまざまな工夫を凝らしているところでございます。今後もこれらの取り組みを推進するため、長期総合計画の立案に際しましては省エネ対策を最重要課題の一つとして位置づけてまいります。」

早川太郎 質問

「区長から最重要課題の一つとして位置づけてやっていただけるということですので、ぜひよろしくお願いしたいと思います。

3点目は、学校教育について伺います。

委員会冒頭の基本質問において台東区の教育の強みを伺わせていただき、歴史や文化施設などに恵まれているということが、他の自治体には得がたい強みであるとの答弁をいただきました。歴史や文化施設などに恵まれているからこそかもしれませんが、台東区は上野・浅草などを擁する日本でも有数の国際観光都市として多くの外国の方が訪れてくれているという特色があります。オリンピック・パラリンピックを控え、一層の外国人観光客の方々がふえてきていただけると思いますし、また、ふえていただけるよう努力していかなくてはなりません。国際観光都市として英語教育を本区の柱の一つとし、学校教育の強みとすべく一層充実していくべきと考えます。

その一つの手段として、我が会派の河野議員から一般質問でも英語検定の無料化を提案させていただきました。学校教育ビジョンにも国際理解教育の推進としてインターネットを活用した海外との交流や外国人観光客との交流を進めるとあります。現在、一部の学校で行っている外国人観光客とのインタビュー活動はもっと推進すべきと思いますし、姉妹都市であるマンリー市の学校とスカイプなどを利用し、交流することなども委員会で提案させていただきました。英語を話せるようになるには、コミュニケーションをとりたい、役に立ちたいというような目的がなければ身につかないと思うとの答弁もいただきました。であるならば、これらの事業は早期に実現できるよう検討すべきではないでしょうか。

さらに学校教育ビジョンには新たな価値を創造して指導できる人材の養成として高校や大学等と連携し、芸術などで専門的な議論を重ねる機会を設け、世界を飛躍する人材の育成を図るとあります。区内にある東京藝術大学や上野学園との連携はまさにうってつけです。もっと推進すべきものと考えます。これらは台東区の学校教育の強みになり得るのではないでしょうか。早期実現に向けてしっかりと検討すべきと考えますが、教育長のご所見を伺います。

また、教育長のご答弁の中には、歴史や文化施設などに恵まれているという強みを生かして学びのキャンパスプランニングを行っているとの答弁もいただきました。25年度から開始したこの事業では、区内の文化芸術施設等と連携し、教育プランを企画、各学校にあったプランを複数選択して実施しています。26年度からは区内の企業や助産師会等との連携をふやしていくとの答弁もいただきました。都立美術館の休館日に鑑賞授業を行い、学芸員と子どもたちが直接対話して作品の見方や考え方を広げるなど、とてもすばらしい事業だと思います。

また、ICT教育においても子どもの学習態度にかかわる課題や教育コンテンツが充実していくことなどの進捗状況を見据え、しっかりと推進するよう段階的に行っているなど、答弁を聞いて子どもたちが着実にICT教育の成果を享受できるよう考慮された取り組みを行っていることが理解できました。これらの取り組みについては、十二分に起こり得るものであると思います。であるならば、その強みを台東区の学校教育のブランド力向上に役立てるべきではないでしょうか。子育て世帯を呼び込むためには教育も重要な要素となり得ます。バランスのよい人口構成を目指していくためにも、子育て世代が台東区に住みたい、今後も住み続けたいと思えるよう学校教育で行っている事業についても、しっかりとした広報戦略に基づき、情報発信をしていくべきと考えますが、教育長のご所見を伺います。」

教育長 答弁

「ご質問にお答えをさせていただきます。

台東区は全国に誇れる伝統、歴史、芸術に恵まれ、子どもたちにとってまさに地域そのものが学びを育む場となっております。学びのキャンパスプランニング事業も、台東区にしかできない活動を多彩に展開してまいりました。委員ご指摘のとおり、国際観光都市である本区といたしましては、6年後に開かれる東京オリンピック・パラリンピックを見据え、外国人との交流がますます求められてくるなど、子どもたちに対して異文化への理解と日本人としての誇りを持つ、国際理解教育を推進していくことが重要であると認識しております。また、区内にある大学や博物館など、地域の資源を活用したさまざまな教育活動はふだん学ぶことのできない発見や感動を得ることができ、興味、関心をさらに広げたり、高い質を求めるようになったりする子どもたちの姿も見られるようになりました。こうした地の利を生かした教育が存分に展開できるところにこそ、他に類を見ない本区の強みであると考えております。

次に、ブランド力向上についてでございます。

こうした本区の特色ある教育活動のよさを知っていただくことが、本区の魅力の向上に役立つ重要な要素になるものと認識しております。教育委員会といたしましては、これまで教育施策PR誌「台東まなびタイムズ大輪」などを通して教育施策に関する情報を随時発信してまいりました。今後も区長部局と連携し、公式ホームページやCATVなどはもとよりメディアのさらなる活用を図り、本区の特色ある教育活動について積極的に情報発信してまいりたいと存じますので、よろしくお願いいたします。」

早川太郎 質問

「教育長、ご答弁ありがとうございました。本当に広報戦略、これから大事になってくると思いますし、区長部局と連携としてということでございますので、区長部局のほうとしてもその辺しっかり対応をとっていただければと思います。

最後に、行政計画について伺います。

今回、予算案が示されている26年度は長期総合計画並びに行政計画の最終年度に当たり、両計画の目標事業量達成に向けて重点的、優先的に財源措置を行っているといろいろな機会に述べられています。特に実施計画である行政計画については、これまで以上に創意工夫を凝らして取り組んでいく必要があり、各部長のリーダーシップのもと、事業の重点化を図るよう指示したとの答弁を基本質問時にいただきましたので、その区長の思いが十分予算に生かされているのか、委員会審議を通して検証させていただきました。

行政計画は目標事業量達成率が限りなく100%に近づくよう予算編成を行うべきものと基本質問において述べさせていただきましたが、助成事業などでは幾ら行政が達成に向けての大胆な施策展開を行っても、結果として100%の達成が難しいことは理解しています。予算上の見込み達成率は約9割ということでしたので、達成見込みが立てなかった1割の事業についてはいろいろと伺わせていただきました。

例えば、建築物の耐震化推進に向けての取り組みでは助成件数が伸び悩んだことを受け、これまで行ってきた簡易耐震の無料化をやめ、本診断無料化を開始し、対象家屋に対して個別PRを行っていくなど、推進に向け、制度の変更を26年度から開始します。また、助成件数が伸び悩んでいた都市防災不燃化促進事業も年4回の説明会を実施するなど、目標事業量達成には及ばないもののしっかりと達成に向けての対策は講じられておりました。さわやかトイレではオリンピック・パラリンピックの決定を受け、改修計画を見直すことにより事業自体を延期、病後児保育も子ども・子育て支援新制度に組み込まれている事業であることから、制度確定まで延期したとの答弁がありました。これら事業の延期については、計画策定後に新たに起こった要因によっての延期であり、十分理解し得るものだと考えています。

しかし、委員会審議に取り上げなかった未達成事業を含めれば、達成に向けての課題は理解していても、最終年度である26年度で改善策実現に向けての対策を講じていないものがなかったわけではありません。本来、実施計画である3年スパンの行政計画では1年やってみて2年目で改善策を検討、3年目の最終年度で改善策を実施というのが本来ではないでしょうか。今回の行政計画は10年計画である長期総合計画に最終年度を合わせたがために実質2年計画となってしまっているので、なかなか難しいところはあったかもしれません。

また、がん対策のように国の目標数値を意識してのことだと思いますが、3年スパンの計画としては実現の可能性が限りなく低い目標事業量を掲げている事業もあります。目標事業量を適正に設定するよう検討が必要です。長期総合計画については、計画策定に向けた考え方が報告されており、計画事業名、計画事業量の表記は行わないものとするとの変更が予定されています。長期総合計画の考え方が現状のものから変更されるのであれば当然、行政計画の役割も変わってくることになります。行政計画の意義を所管が再認識するためにも改めて行政計画の役割について示すべきと考えます。目標事業量の適正な設定を含めた次期行政計画策定に向けての考え方について、区長のご所見を伺います。」

区長 答弁

「ご質問にお答えいたします。

行政計画は長期総合計画の理念や目標の具体化を図り、基本構想に掲げる将来像の実現を目指すための実施計画であります。計画の策定に当たりましては、区民生活や区政を取り巻く状況を的確に把握し、時代の変化に対応した施策展開を図る必要があると認識いたしております。新たな長期総合計画においては各施策における取り組みの方向性までを定め、計画事業量につきましては、行政計画において設定することとしております。したがいまして、適切な事業量を設定していくことはこれまで以上に重要になると考えております。計画事業を着実に実施していくため、事務事業評価などを活用するとともにその進捗管理方法についても工夫をしてまいります。」

早川太郎

「本当に長期総合計画が目標事業量なくなりますので、その分しっかりとした行政計画のほうでお願いいたしたいと思っておりますし、実施計画でございますので、なるべくその実現に向けて頑張っていただきたいと思っております。

我が会派に対する答弁や反対を表明した会派への答弁も含めてしっかりと伺わせていただきました。26年度予算案については、適正であるという結論に私は達しております。たいとうフロンティアとしては、予算案に賛成したいと思います。我が会派を含め、賛成を表明した会派からの予算に対する賛成という結論への重みを各所管の方々は十分胸に刻んでいただき、よりよい台東区実現のため、しっかりと事業の執行を行っていただきたいと強く要望し、私の質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。」

予算基本質問全文 (平成26年予算特別委員会)

早川太郎 質問

「たいとうフロンティア、政調会長の早川太郎でございます。

予算特別委員会の審議を行うに当たり、会派を代表して大きく4点伺わせていただきます。

まず初めに、予算編成について伺います。

区は、平成24年に、厳しい財政運営が続くことを想定し、25年度から3年間で78億円の財源確保を目標とした、将来を見据えた行財政基盤の強化に向けた取り組みを行っていくことを決定しました。

25年度の予算編成では、一般財源割当方式を採用し、歳出抑制の取り組みとして事業実施の緊急性、区民生活への影響、行政関与の必要性、予算の執行率などの観点から、全ての事務事業を対象に検証を行い、見直しを実施。25年度当初予算は、対前年比マイナス4.3%とし、あわせて歳入確保の充実も図る取り組みを実施しました。

さらに、景気の緩やかな回復や消費税増税前の駆け込み需要などを反映した税収アップの追い風もあり、26年度当初予算案で目標数値を超える96億円の財源確保を見込むことが可能となりました。

しかし、代表質問での区長答弁にもあるとおり、区財政の先行きはいまだ楽観できる状況ではありません。なぜならば、歳入においては、消費税率の引き上げによる景気の先行きや、法人住民税の国税化による特別区交付金への影響など、また、歳出では、区有施設の老朽化対策、子ども・子育て支援新制度への対応や、高齢者対策など、多大な増額懸念もあるためです。

26年度の予算編成の基本的な考え方の中にも、行財政基盤の強化に向けた取り組みを実施すると述べられています。26年度予算はどのような方式を活用し編成を行ったのか、まずはお答えください。」

区長 答弁

「早川委員のご質問にお答えさせていただきます。

平成26年度予算編成に向けては、景気回復による特別区税と特別区交付金の増収が期待される一方で、社会保障関係経費を初めとする財政需要の増加や、消費税率の引き上げなどの税制改正への対応が大きな課題でありました。

25年度に実施いたしました一般財源割当方式は、各部に一層の創意工夫を発揮させることや、本区の財政状況について職員の意識の共有化を図るなどの点において有効であったと考えております。

26年度予算の編成に当たりましては、前年度の成果やその後の社会経済情勢の変化等を踏まえ、既定事業については、人件費や扶助費などを除いて、前年度の予算額の範囲内での要求とするシーリング方式を採用いたしました。

一方、保育環境や健康づくり施策の充実、災害対策の強化などについては、重点的な財源配分を行ったところでございます。」

早川太郎 質問

「目標数値の78億円は、あくまで27年度の予算編成を行う上で本当にぎりぎりの目標だったと思いますので、28年度以降財政をしっかりやっていくためには、さらに今後さまざまな財政需要とかもありますし、まだまだ厳しい財政運営を続けていかなくてはならないのではないかと。取り組み実施の2年目で、一般財源割り当て方式ではなくて、ゼロシーリングだと思いますが、予算の範囲内で行ったことに関しては、私も適正であったと思っております。しかし、厳しい財政需要にあっても、やはり行政の守備範囲を明確化した上で、今まさに必要なものとか、そういったものには十分な予算措置が行わなければならないと思っています。

今、区長も、保育や災害等、必要な事業には重点的に予算配分を行ったとおっしゃっておられましたので、その辺も含めて予算審議の中で確認させていただきたいと思っております。

次に、長期総合計画について伺います。

来年度は、吉住区長が就任時に策定した長期総合計画の最終年度となります。長期総合計画については、各分野における目標の達成に向け重点的な予算配分をしたと今定例会の所信表明演説の中でも述べられておられました。長期総合計画の目標については、施策として達成し、最終的に区民の幸せの向上につながったかどうかが重要であって、必ずしも計画事業の目標事業量を達成すればいいというものではないことは存じています。しかし、計画事業の目標事業量を達成することは、施策目標の達成に近づくことになるとは思っております。

さきの企画総務委員会において、長期総合計画の計画事業の達成率が82%、施策の指標達成率が一部達成までを含めれば85%という結果が報告されました。2度の改定が行われたとはいえ、10年間の総決算とも言える評価である達成率が8割を超えたということに対して、区長はどのように受けとめているのか、お聞かせください。」

区長 答弁

「お答えさせていただきます。

計画事業量を達成することで、施策目標に近づくという委員のご意見には、私も同感でございます。私は、平成17年に長期総合計画を策定し、この計画に基づいて、子育て支援や教育、健康・福祉等の区民生活に密着した施策を初め、環境や産業、都市基盤整備などの幅広い分野の施策を総合的に推進してまいりました。

同時に、行政経営推進プランに基づき、健全な財政運営に努めるとともに、それぞれの施策や事業を効果的・効率的に実施してまいりました。計画事業量や施策指標の達成率が8割を超える見込みとなったことにつきましては、これまでの取り組みが一定の成果を上げたものと認識いたしており、基本構想に掲げる将来像の実現に向けて、着実に前進していると考えております。また、未達成の課題につきましては、さらに努力してまいります。」

早川太郎 質問

「本当にリーマンショック以降の厳しい経済状況の中、健全財政に努めてきた上での10年という割と長目のスパンの長期計画の達成率が8割を超えているということは、私も評価すべきだとは思っています。でも、実施計画であり行政計画はどうかということなので、次に長期総合計画と同様、来年度最終年度を迎える行政計画について伺わせていただきます。

3年スパンの実施計画である行政計画は、長期総合計画以上に目標事業量の達成が重要視されるものと思います。しかも、今回の行政計画は、行財政基盤の強化に向けた取り組みの実施により、最終年度が同じであるはずの長期総合計画の目標事業量から計画目標事業量を1年前に削減したものでもあります。25年度の予算も、その削減された行政計画事業量に基づいて予算編成が行われたものでした。

台東区予算案の概要には、26年度予算は行政計画の最終年度に当たることから、計画事業の優先的な財源措置を行いましたとの記述もあり、行政計画経費は193事業で125億4,000万円、前年に比べて約11億円の増額となっています。

しかし、(仮称)谷中防災・コミュニティ施設の改修費など多額な上乗せを行った事業もあり、消費税の増額分や単純な実績増を考えれば、その他多くの行政計画事業に対する予算総額は、最終年度に向けた財源措置としての規模が適正だったのかとの懸念もあります。

実施計画である行政計画は、目標事業量が適正なものであったならば、目標事業量達成率が限りなく100%に近づくよう予算編成を行うべきものだと思っています。25年度までに計画目標事業と実際の事業量に開きがあった事業を26年度で達成まで持っていこうとするには、例えば制度の変更や多額な予算の上乗せ、思い切ったインセンティブを与えることなど、大胆な施策展開が必要であったと考えます。目標達成に向けて、どのような思いを所管に伝え、本予算を編成するに至ったのか、区長の思いをお聞かせください。」

区長 答弁

「お答えさせていただきます。

平成26年度は行政計画の最終年度にも当たることから、予算編成に当たり、私は目標達成に必要な事業に、これまで以上に創意工夫を凝らして取り組んでいく必要があること、また、「にぎわい いきいき したまち台東」の実現を確固とするため、各部長の強力なリーダーシップのもと事業の重点化を図るよう指示いたしました。

予算編成に当たりましては、計画目標の達成に向けた各部からの提案をもとに、計画の事業量を踏まえるとともに、事務事業評価や比較評価の結果、今年度の事業の執行状況なども勘案いたしております。

一方、状況の変化への対応が必要な事業には、計画事業量を超えた予算措置を行うなど、柔軟な予算編成を行ったところでございます。」

早川太郎 質問

「今のご答弁でもありましたが、これまで以上に創意工夫を凝らして取り組んでいくとか、各部長のリーダーシップのもと事業の重点化を図るよう指示したとのご答弁がございましたので、今後の審議の中で、達成に向けてどう予算編成されたのか確認させていただきたいと思います。

次に、子育て施策について伺います。

昨年の決算特別委員会総括質疑において、我が会派の木下委員より、台東区に住んでいただき特別区民税を納めていただけるまちづくりについての質問に対する答弁として、区長より将来にわたって本区が活力を持続し、一層発展していくためには、定住人口の増加に加え、年齢層や世帯構成などバランスのよい人口構成を目指していくことが基本であるとの答弁をいただきました。

今定例会の産業建設委員会の中で、住宅マスタープランの基礎調査結果が報告されていますが、我が台東区は、高齢者人口比率は都心8区で最も高く、年少者人口比率は9.2%と、都心区平均9.8%を下回っています。バランスのよい人口構成を目指していくためにも、子育て世帯が台東区に住みたい、今後も住み続けたいと思えるように、さらなる努力を行っていかなくてはなりません。

台東区で子育てしたいと思ってもらえるよう、住環境の整備や子育て施策の充実などさまざまな施策展開があると思いますが、子育てするなら台東区を掲げる吉住区長は、区長3期目の最終年度である26年度において、子育て施策充実に向けどのような思いで予算編成を行ったのか、お聞かせください。

さらに、子育て世帯を呼び込むためには、教育も重要な要素となり得ます。就学前、教育・保育に力を入れることも重要ですが、小学校入学時に定住する地域を決める人も多いと思われます。そのためには、学校教育のブランド力向上への取り組みが必要なのではないでしょうか。台東区としての教育の強みをしっかりと認識し、その強みを誰にでもわかりやすい形で事業化していくことが必要です。

例えば、荒川区では、ICT教育を推進すべく、タブレットの全員配布を決定したとも聞いています。この事業をほかに先駆けて打ち出すことで、ICT教育は荒川区というイメージが備わったのではないでしょうか。会派で視察にうかがった大阪府箕面市では、教育委員会の委員を公募で募集し、より身近な教育を行うということを明確化しています。台東区でも、吉住区長が就任後行った小・中学生の医療費無料化は、子育てするなら台東区を誰にでもわかりやすい形で事業化したことで、台東区のブランド力向上につながったと思っています。

就任されて1年が経過しましたが、和田教育長としては、台東区の学校教育の強みをどう認識し、26年度予算ではその強みを強化するための事業をどう進めていこうとしているのか、お聞かせください。」

区長 答弁

「ご質問にお答えさせていただきます。

私は、区長就任以来、「子育てするなら台東区」を掲げ、子どもたちの笑顔にあふれ、にぎわいと活力のまち・たいとうを実現するという強い思いを持って、これまでもさまざまな子育て支援施策に取り組んでまいりました。

平成26年度は、特に高まる保育需要に迅速に対応するため、たいとうこども園や認証保育所の開設、定員100人程度の認可保育所や小規模保育所の誘致など、待機児童の解消に向け積極的に取り組んでまいります。

また、予防接種のスケジュール情報を提供するサービスや、就学前の児童を対象としたスポーツ教室の実施など、子どもの健やかな心と体を育む取り組みを実施してまいります。

現在、さらなる取り組みを進めていくため、子ども・子育て支援新制度を含む、区の新たな次世代育成支援計画を策定しているところでございます。今後も、全ての子どもと子育て家庭をまち全体で支えていくため、子育て支援を着実に進めてまいります。

その他の質問については、教育長がお答えいたします。」

教育長 答弁

「学校教育についてのご質問にお答えをさせていただきます。

教育委員会は、時代を超えても変わらない価値のあるものとして積み重ねてきた教育の成果を活かし、粛々と取り組みを続けてまいりました。その一方で、時代の変化とともにあらわれる新たな課題には迅速に対応して、最善を尽くしているところでございます。

台東区学校教育ビジョンの基本理念では、区全体を学びのキャンパスとし、地域と連携した教育活動を行うことを掲げております。本区には、歴史や伝統文化施設等に恵まれているという他の自治体には得がたい強みがございます。

本年度開始した学びのキャンパスプランニング事業では、区内にある国立博物館や西洋美術館等において子どもたちが本物の美術品や展示品に触れることや、伝統芸能の落語や邦楽を体験する授業等を行ってまいりました。26年度は連携先をさらに拡大し、豊かな体験を可能とするプランをふやし、本区の強みを生かした教育活動を推進してまいります。

また、子どもたちを取り巻く情報化社会の急速な進展に対応するために、新たにデジタル教科書と授業用パソコンを導入し、インターネットを含めたICT教育環境の充実を図ります。このことにより、これまで以上に児童・生徒が学習への興味関心を高め、活発な意見交換をしたり、学んだことを発表したりすることによって、質の高い学びを実現してまいります。

今日の教育保育の課題は、ますます複雑化、多様化しております。今後も区長部局との意思疎通と連携を十分に図り、本区教育行政の推進に努めてまいります。」

早川太郎

「区長、教育長の思いを伺わせていただきましたので、これからの委員会でしっかりと確認させていただいて、総括質問につなげさせていただきたいと思います。

予算案に込めた区長の思いや課題点、今後の財政運営における区長の基本スタンスなど、さきに行われた代表質問にてご答弁いただいておりますので、もう少しだけ具体的なお話を伺わせていただきました。基本質問としてはどうかという質問もあったかもしれませんが、新人議員でもあり、初めての基本質問でもございますので、その点はご容赦いただき、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。」