議員活動報告

一般質問全文 (平成31年第1回定例会)

早川太郎 質問。

「つなぐプロジェクト 早川太郎でございます。
今回は大きく2点伺わせて頂きます。
まず初めに、新たな産業を育む台東区について、伺います。
昭和から平成へと時代が移り変わる中、特に平成に入ってからの30年間は、グローバル化やICT、AI技術の進展に伴い、情報、物流や経営そのものが変化し、我が国の産業構造も 大きく変わっていった結果、台東区においても、まちの姿が 大きな変化を起こしています。
共同住宅戸数が 全体の9割に迫る勢いで、土地利用比率では、住宅用地比率が 商業用地比率を上回ってしまいました。総務省の統計調査によれば、全産業の事業所数は、昭和63年の35178事業所から、平成25年には1万以上の事業所が減少していて。製造業や卸売業、広域型対応店舗を除く 小売店は、大幅に減少しています。
区内就業数比率も 平成12年の61.3%から 27年の36%と4割も減。
昨年の決算委員会総括質問で、木下議員が懸念を述べていた通り。
「衣食住近接の 零細中小企業のまちから、観光と住宅のまちになりつつある。」と、私も思っていて、区内事業者を増やしていく 新たな試みが必要なのではないか、と考えています。
基本構想策定審議会の検討資料にも 区の抱える課題として「既存産業の再活性化を図るとともに、新たな活力をもたらす企業の区内誘致や、創業・起業の促進など 区内産業の活力、競争力を高めていく必要がある」旨の記載があり。
そういった課題解決に向けて、区ではこれまでも、デザビレや浅草ものづくり工房といった 創業支援施設の運営や、事業団による創業・起業支援を行っており。産業フェアの開催などで、販路開拓にも力を入れ、ものづくり産業や伝統工芸など 既存産業の再活性化には、尽力されていることは充分評価しています。
しかし、それだけでよいのでしょうか。
現在では、朝インターネットで注文した商品が、夜には自宅に届いてしまう。そういう時代となってきていて。IT関係などから派生していく、これまで想定していなかった産業も出現してきており、今後も、その動きが加速していくことでしょう。そういった新たな産業の区内誘致も、積極的に仕掛けていくべきではないでしょうか。
以前視察した大阪市では、大阪駅に直結した施設に、「世界市場に挑戦する起業家や 技術者、支援者が集まる ビジネス創出支援拠点」としてイノベーションハブを設置していて。既存産業と新たな産業の担い手が交流し、新規ビジネスを生み出すような支援が行われています。創業したての企業にとって、そうした拠点は、新しい取組みができるきっかけの場となっています。また、IT企業の経営者からは、いろいろな人が集まり 情報交換ができる場が、仕事につながる、とも聞きます。
例えば。鶯谷や入谷駅近くの旧坂本小学校跡地に、東京芸術大学の 大学院映像研究科の移転を視野に入れた活用を 検討しているのであれば。映像関係などのビジネスを手掛ける方々との 交流拠点施設を整備したり、IT版の創業支援施設や NPO法人などの拠点施設を集約することで、新たな産業の拠点づくりを目指してみてはいかがでしょうか。
個人事業主を含めた 新産業を担う企業を支援することは、職住のバランスが取れる 昼間人口創出にもつながり、また、その人々が、台東区の地域コミュニティの新たな担い手になってくれるかもしれません。衣食住近接は、子育て世帯の方々にも、魅力となるのではないでしょうか。
企業誘致は、台東区においては、法人住民税が都税となっていて 直接的に区税の増収にはつながりませんが。昨今、都においては、企業のドーナツ化現象が現れており、都内から出ていく企業も増えている、と聞きます。台東区が、その流れに待ったをかける意義は大きい と思います。
基本構想とともに答申された「施策の方向性」では、「新たな産業を育み、区内の産業集積を維持・発展させることが必要」との記載があり、施策に取り組むよう 求めています。新たな産業を育む取り組みについて、どのように進めていくのか、区長の所見を伺います

次に、子どもの感染症対策の充実について、伺います。
厚生労働省の発表によれば、1月21日~27日の一週間に、インフルエンザ患者は 1施設あたり57.09人となり、調査が始まった1999年以降、最多の流行となっています。
インフルエンザに感染すると、せきや高熱などの症状が発生するだけでなく、インフルエンザ脳症や 重症肺炎など、命に係わる重大な合併症を併発することもあります。特に、高齢者や5歳以下の子供たちなどは、重症化しやすい傾向にあり、感染症予防の対策は重要です。
65歳以上の高齢者には、予防接種が定期接種化されていますし、台東区においては、23区では6区しか実施していない 子どもたちへの予防接種の助成を、他区よりも手厚く実施していることは、大いに評価するものであります。
私が区議になった8年前には 4000万人強と言われていた来街者は、スカイツリーの完成や、インバウンド対策等の効果もあり、5000万人を突破しています。今年の9月にはラクビーのワールドカップも開催されますし、来年にはオリンピック・パラリンピックも控えていて。世界各地から様々な方が訪れることを考えれば、感染症のリスクは、今以上に高まってくるのではないでしょうか。
デング熱や、ジカ熱等も記憶に新しく、世界のどこかで発症した感染症が、タイムリーに台東区へやってくる、そういう時代となっています。
感染症の発症も、災害と同じく、完全に防ぐことは不可能であり。震災対策でいうところの減災。つまりは、感染症の広がる範囲を 少しでも抑えていくための、できる限りの予防対策の充実が 重要となります。
子どもを感染症から守る対策の1つに、学校欠席者情報収集システムというものがあります。
感染症の集団発生を早期に探知し、早期対応するために、記録連携、早期探知を一元化したサーベイランス(注意深く監視する)システムで。保健所、教育委員会、医師会、園医等が同じツールを活用し、施設および地域情報を把握して 見守り体制を構築することで、感染症を施設だけの責任とせず、子どもの健康を確保していくことができる 画期的なシステムです。
現在、全国の幼稚園、小学校の約6割の27000校で、また、保育園では10,000園以上で導入活用されています。都内では5自治体の学校で、保育園では10区6市に導入されており、近隣の墨田・文京・中央区などでも活用しています。
現状、台東区においての 保育園や学校等での感染症に対する対応は。
保育園においては10名以上の発生が。学校や幼稚園においては 設置者の判断で実施される学級閉鎖が、報告基準となっていますが。このタイミングでは 既に流行が広まっていることもあり、介入効果が 十分ではないのでは、と危惧します。また、感染症が報告され 集団発生が確認されると保健所などが施設への訪問調査を実施、保健所が終息を判断するまでは、連日ファックスなどで報告を求めて 経過把握に努めているようですが、流行時における 施設側の事務的負担が大きいのではないでしょうか。
学校欠席者情報収集システムを導入すれば、毎日の感染症の欠席数や症状の人数を タイムリーに把握でき、また、自分の施設はもとより、区内の中学校区毎、また導入されている近隣自治体の状況も 確認できることなどから、流行に備えての 準備対策が可能になりますし。保健所や関係部署も早期発見介入することで 集団感染を未然に防ぎ、拡大防止が可能となります。サーベイランスシステムは、学校や幼稚園、保育園など 台東区の全ての施設が加入することで、より効果的な 感染症の予防対策が実現可能と考えますので、早急に 全施設への導入を図るべきではないでしょうか。
昨年、都内の保育園などで発生した、細菌性赤痢の集団感染が 報道されていました。細菌性赤痢が保育園で流行するなど、今までは想定されていなかったことですが、グローバル化が進むなかで、他国で起きている感染症が 短期間で国内に入り、重症化しやすい子どもの 集団生活の場を脅かす可能性が高くなってきた 一例ではないでしょうか。
今年のラグビーワールドカップや来年のオリンピックパラリンピックに向けては、感染症に対する より一層の対策が必要ですし、国や都もサーベイランスの強化を求めてくるはずです。感染症の早期の把握、そして、その情報を関係部署で 速やかに共有できる体制を構築する必要があると考えます。
台東区 新型インフルエンザ等 対策行動計画の中にも、感染拡大の抑制に向けての 対応策として「サーベイランス体制の確立、情報を速やかに収集・分析すること」の重要性が述べられています。感染症の予防対策として、日頃からの備えを充実しておくべきです。
今後、感染症のリスクが高まる可能性の高い台東区において、集団感染が起きやすく、抵抗力が低い子どもたちへの備えとして、日ごろからのサーベイランスの強化など、感染症予防のより一層の充実を図るべき、と考えますが、区長のご所見をうかがいます。

また、教育・保育施設を所管する教育委員会として、サーベイランスシステムの積極的な導入を図るなど、感染症への備えをより一層充実すべき、と考えますが、教育長のご所見を伺います。
以上で質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。

区長 答弁

「早川議員のご質問にお答えいたします。
ご質問の第一は、新たな産業を育む 台東区についてです。
区では、地域産業の活性化を図るために、創業支援施設の運営や若者・女性などに対する経営セミナーの開催など、創業・起業の支援に取り組んでいるところです。私も、産業構造が変化していく中で、新たな技術や発想を取り入れられるよう、様々な産業分野の人々が交流できる拠点が必要であると考えています。今後、台東区 基本構想に掲げる「活力にあふれ多彩な魅力が輝く まちの実現」に向けて、拠点の整備や区内産業に 新たな効果をもたらす企業を誘致することで、多種多様な産業の集積を一層進めて参ります。

ご質問の第二は、子供の感染症対策の 充実についてです。
体力・免疫力の弱い子供に対する感染症対策は重要であり、グローバル化の進展により対策強化の必要性は更に高まっていると認識をしています。現在、感染症の発生届や発生動向調査をもとに、区公式ホームページなどで感染症に関する注意喚起を行うほか、保育園 や 小中学校等の職員向けに毎年 講演会を実施し、普及啓発に努めています。感染症の拡大を防止するためには、サーベイ ランスの強化などにより、発生を早期に把握し、対応することが重要です。
今後も、教育委員会・医師会等の関係機関と連携しながら、感染症対策の充実に努めて参ります。」

教育長 答弁。

「早川議員の子どもの感染症対策の充実についてのご質問にお答えをさせていただきます。
教育委員会では、関係機関と連携し、感染症が発生した際には、速やかに対象の学校・園から情報を収集し、各学校・園や関係機関に対して情報提供することで注意喚起を図るなど、これまでも感染症対策に取り組んでまいりました。更に学校・園におきましては、感染の仕組みや効果的な予防方法についての保健指導や保健だよりを通じた啓発、室内の清掃・消毒による衛生管理の徹底等の感染症対策を行っているところでございます。グローバル化の進展等により、今後、新たな感染症の発生も予想されるため、感染症対策は、これまで以上に重要になると認識をしております。教育委員会といたしましては、学校・園及び関係機関と協議をしながら、サーベイランスシステムの導入を含め、感染症への備えをより一層進める方向で検討してまいります。」

環境・安全安心特別委員会 平成30年12月

12月5日、環境・安全安心特別委員会が開催されました。
ちなみに、この日の案件は、こちら

案件の中に、「台東区みどりの実態調査の中間報告について」があって。

区では、緑化推進のため「花とみどりの基本計画」を策定し緑化施策に努めている。次期計画改定に向けて、緑の現況、推移等を把握することが重要なため、緑被率(航空写真を撮影し、上空から見た時の緑の量の割合)や緑視率(人が立って見た時の景色の中に映る緑の量の割合)の実態調査を実施。その調査結果の中間の報告で。

で、私の発言要旨は。

22年度の緑被率は12.3%で、目標値は14.5%だった。速報値ではあるが、結果が9.8%に下がってしまった要因を、しっかりと分析してほしい。緑の持つ役割には、都市環境の維持・改善もある。区として、都市環境にこの結果を踏まえてどう対応していくか、は重要。今年度作成中の都市マスタープランの中で、しっかりと対応してほしい。また、緑被率も緑視率も、緑の面積が基準になっているが、都市空間の中では、量だけでなく質も重要ではないか。都市空間の中では、緑が多ければ良いと言う訳ではないような気がする。緑の持つ役割のひとつでもある「やすらぎ」や「うるおい」を感じる、区民の望む緑はどういうものなのかが、大事だと思う。緑被率や緑視率のデータは、しっかりと押さえておいた方が良いが、目標数値として、量だけを増やすことを目指すのか、ということには疑問。次期計画策定の時には、その辺りも考慮して、目標を立ててほしい」と要望しました。

また、案件の中に、「台東区防災アプリのバージョンアップについて」があって。

防災アプリは災害発生時、区民及び来街者に対し情報提供を行うことを目的に、平成27年から配信を開始。今回、個人設定機能(アプリの初期設定時に区民か否かを選択すると、それぞれの利用者に必要な情報画面へと振り分けられる)や、災害時に容易に各種SNSへ連携して安否情報の発信や確認ができる機能、現在地から避難所や一時滞在施設までのルートを表示する機能を追加する、という報告で。

で、私の発言要旨は。

「防災アプリは、私が以前要望したもの。使い勝手がよくなることは評価。しかし、避難所などへのルート検索は、地図アプリと同様に、最短ルートが表示されるようになっている。これで良いのか。例えばブロック塀など、危険な個所は各町会の避難所訓練などで把握に努めており、そういう道は避けて避難所まで行く訓練もしているはず。危険個所を避けてルート検索ができるようになっているのなら良いが、地の利のない人が、防災アプリで出てきたルートを信じて危険な場所に進んでしまうかもしれない。危険を回避できるようなルート検索になるよう検討してほしい」と要望しました。

子育て支援特別委員会 30年12月

12月4日、子育て支援特別委員会が開催されました。
ちなみに、この日の案件は、こちら

案件の中に、「ベビーシッター利用支援について」があって。

待機児童対策として保育所等に入所できるまでの間、都の認定を受けたベビーシッター事業者を利用する場合、利用料の一部を都と区が助成する。対象者は0~2歳児の待機児童の保護者と育児休業満了者。利用時間は月曜から土曜の1日8時間で、月160時間が上限。利用者負担は1時間当たり250円、との報告で。

で、私の発言要旨は。

「第2回定例会の委員会で、ベビーシッター助成は30年度の都の予算で始まったのだから、早急に検討してほしい、と要望していた。都の仕組みづくりがなかなか進まなくて難しいと思っていたが、今年度に補正予算で事業化したことは、大変評価している。運営事業者の質は重要。質の担保はどうなっているのか?」と質問。

「都は参画事業者認定基準を定め、対象事業者を認定している。基準の中には、保育の提供体制、保育の質、事業の安定的な運営などの項目があり、チームごとに管理者を置き、質の管理、不測の事態等への対応、定期的な面談を行うなどとしている。また、各種業務マニュアル、保育マニュアル、事故防止等マニュアルを整備し、研修体制を確保。ベビーシッターは、都が実施する「居宅訪問型保育基礎研修」など、保有する資格等に応じ、必要な研修等の受講を要件としている」との答弁。

「子育てメールマガジン、決算委員会の時にも、利用者が増えるよう、それぞれの所管で努力するよう要望した。区民には窓口・ホームページ・チラシなどで周知するとしているが。子育てメルマガなどのツールも活用し広く周知すべきと思うがどうか?」と質問。

「新規事業なので、事業の周知は非常に重要。子育てメルマガ含め、周知は積極的に取り組んでいく」との答弁がありました。